上五島の自然と麺匠の技に磨かれる【五島うどん】

株式会社ますだ製麺
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ますだ製麺 上五島の自然と麺匠の技に磨かれる【五島うどん】


麺匠の挑戦 舛田安男

第5話 邁進
幻の五島うどんを世界に、を合言葉に

 協同組合の活動が軌道に乗って、町と県が後押しする形で、今から10年前ほど前に販売会社が設立される。島内の製麺所を中心に、五島手延うどん振興協議会という組織ができて、製麺に関する技術面の向上が図られるようになる。町全体が五島うどん作りをバックアップするようになり、私自身、それまで支えてくださった多くの方々への感謝の気持ちがあったものだから、今度は町全体の発展に貢献するんだという新たな思いが、自然と心の中に沸き上がりましたね。
 最近の、ある市場調査によると、五島うどんの知名度は、ちゃんぽんの60%超に対して、30%にも満たないという結果が出ています。しかし、これは、見方によっては、これからのやり方次第で、五島うどんは、まだまだ伸びていく余地があるともいえるのではないでしょうか。そう、私は前向きに受け止めてるんですよ。
 一時期、島の製麺所の後継者問題が取り沙汰されたけども、ある製麺所では、十何年か前に県外の大学に進学・就職した跡取り息子がUターンで島に帰ってきて、一からうどん作りを修行し、今では立派な後継者になっていますし、心配された後継者問題は、ほとんど解消されていると思いますね。
 このところ、上五島で水産業とか土建業に従事している青年の中から、「手延うどん作りば始めてみたか」っていう人が何人か出てきたんですよ。五島うどんはこれまで、主婦の力に頼ってきた地場産業だったんだけれども、男の担い手が現れるようになった。

舛田安男  ただし、すぐに独立してやっていくには販売力が足りないから、我々が今まで培ってきた販売力と経験とを生かして、新しい人たちは販売面を考えずに、うどん作りに専念してもらい、生産力を高めるためのサポートをしていければと考えてるんです。若者の夢を叶えるためには、いくらでん協力してあげたいという純粋な気持ちなんです。
 町が悲願とする、上五島に売上20億円のうどんの産地を実現するには、まだまだ力不足だけれども、その目標に少しでも近づけるように、「幻の五島うどんを世界に」ってね、われわれ職人・関係者一丸となって邁進していきたいと思ってるんです。
第6話へつづく



五島うどん 麺匠が紡ぐ奇跡の物語

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